あれではとてもイルカにはなれない

世界観をアウトプットするブログです、何卒

朝食リンゴ、イカれた夜に

全然、ストローが刺さらないな。
飲むヨーグルトの朝食リンゴは初めて買ったけれど、やはりこいつはこの時間帯に飲まれることを拒んでいるのかもしれない。


飲み終えたゴミを片手に歩いてゆく。
ついさっきまではコンビニで120円ほどで売られていたのに、今は完全なゴミでしかない。代わりに、僕の価値は120円くらい上がったんだろうか。


ナンバープレートが光る車がすぐ横を通って行った。
あれは·····暗くなったら勝手に光るのかな?それとも、運転席のどこかに「ナンバープレート光らせスイッチ」があるのかな。
もしかしたら、ナンバープレートが光りたい気分だったから勝手に光っていただけなのかもしれない。運転手はナンバープレートが光っているなんて夢にも思っていないかもしれない。



イヤホンからビートルズの「レディ・マドンナ」が流れてきた。名曲だ。
See how they run という歌詞が3回出てくるが、全て別な意訳ができるのが好きだ。子どもと、家族と、ストッキングと。


次は、「デイ・トリッパー」がかかった。
気分じゃないな。「レディ・マドンナ」の次にかかる歌は、「ペイパーバック・ライター」あたりがいいハズだ。


そんな好みをiPhoneに押し付けたって仕方がない。iPhoneはただ機械的に、ランダムに次の歌をかけただけだ。iPhoneのやつは「レディ・マドンナ」のことも「ペイパーバック・ライター」のことも、他のどの歌だっていい歌なんて思っちゃいない。これは歌なんだと、芸術なんだと理解してもいない。
機械的に流しているだけだ。なのに、iPhoneから流れるメロディは美しい。変なの。



本当に変なことばかりだ。



思考の渦に呑まれ、自分と外の境界が曖昧になっていくのを感じる。周りを見渡しても、ここまで歩いてきた道のりを覚えていない。こんな坂、登っただろうか。

「Happiness Is A Warm Gun」が聴こえる。寓意に満ちた歌だ。はて、「Warm Gun」とやらはなんのメタファーだったかな。




疲れた顔と電車。黄色い線は生と死の境目。そこから先は黄泉の国、現代の三途の川。



ん。

川といえば·····今日は川の夢を見たんだっけ。綺麗な石英やらチャートやらが沢山ある川だった。上流の地層は昔は海底だったんだろう。チャートは固い岩石で、放散虫やらなんやらの殻が海底に堆積してできる。僕の好きな石の一つだ。なにせこの石は、はるか昔は生物だったのだから。僕も石になれるだろうか。



そういえば最近、趣味の石拾いできてないな。

死後どうやって地球に消費されるのかはわからないけれど、まあ、それは、やっぱり今じゃなくてもいっか。

今度の週末は石でも拾いに行こう、かな?


おしまい